避難所にも耐震性の心配
自然災害が起こった時の避難場所として、よく学校の体育館が利用されます。
しかしなぜ、学校の体育館が避難場所に選ばれているのでしょうか。
-それには3つの理由があります-
1.被災した地域の住民が数百人規模で宿泊できる
2.給食施設を利用した炊き出しも可能
3.避難物資の配給の拠点になる

大人数が収容できる大きな施設は公民館や市役所など、学校以外にもたくさんあります。
しかし、震災の際には車を出すことも出来ません。そのため、徒歩でも避難できる場所として地域にたくさんある小学校などが一番適しているといえます。 給食室は全校生徒の食事を作る場所なので、大人数の食事を作る大規模な料理も可能になります。 また学校は公的施設なので、場所の把握も容易に行えます。
そのため支援物資の支給もスムーズに行う事ができると言えます。
-様々な問題-
しかし、学校を避難所とするには問題もあります。
近年では地方自治体の財政難により学校の統廃合がよく行われます。学区が広がれば、その分避難場所にたどり着く事が困難になるケースも発生します。 また、学校の老朽化などによって安全であるはずの体育館の耐震性の問題もあります。 いまだ私達の記憶にあたらしい東日本大震災では、倒壊した学校施設もありました。
それを踏まえた上で文部科学省から耐震改修の状況把握などが行われるようになりました。
学校の耐震診断は二次診断が行われることが多いようです。
-これから先のためにも-
日本は地震大国とも言われているくらい、地震が頻繁に起こる国です。
そのため、建物の耐震性はとても重要な位置を占めているといえるでしょう。特に避難場所になる学校はその耐震性が高くなければ安全とは言えません。 2014年現在でも、この耐震化率は100%に至っておらず、全ての学校が安全に避難できる場所であると保証されているわけではありません。 早く全ての学校の耐震診断が行われ、安全に避難のできる環境を整える事が今後の震災において重要であるといます。